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「データサイエンスにつながる学び」ガイドブック―富山県内の学校における取組(2022)から―

 関係者各位
                        富山大学大学院教職実践開発研究科長
                                  教授 成瀬 喜則

 小学校、中学校、高等学校、特別支援学校に児童生徒1人1台の端末が導入され、現在、各学校ではICT 端末を有効に活用して授業が行われています。授業の様子を見る機会がありますが、先生方はクラウドの利便性をとても上手に活用されて児童生徒たちの学びに利用されていると思います。
 これらの活動で育成される能力にはさまざまなものがあると思われますが、学習指導要領[1]では、「言語能力,情報活用能力,問題発見・解決能力等の学習の基盤となる資質・能力を教科等横断的な取組によって育成することが重要である」と述べられています。個別最適な学びと協働的な学びを促進する上で、これらの能力を十分に育成するためには、あらゆる教科を通して対応していかなければなりません。
 さて、現在、我が国ではデータサイエンス教育の重要性が言われています。本学でも全学的に数理・データサイエンスを教育するようになっており、文系・理系問わずデータサイエンスを学ぶことが必須となっています。
 内閣府のAI 戦略2022[2] によると、「数理・データサイエンス・AI」に関する知識・技能を身に付けること、持続可能な社会の創り手として必要な力を育成することが重要であるとされています。このような力を育成するためには、特定の教科だけではなく、さまざまな教科で情報を収集、整理、活用する情報活用能力や論理的に考察する力などの育成が必要となります。
 そこで、我々は、このような力を育成する教育を、データサイエンスにつながる教育と位置づけました。このように考えると、全ての教科での学びがデジタル社会で生きる児童生徒の力につながります。本ガイドブックでは、小学校から高等学校までの学びが将来のデータサイエンスの能力の育成につながっているという考え方に基づいて作成しました。

[1] 文部科学省(2017) 中学校学習指導要領解説[ 数学編](平成 29 年告示)
[2] 内閣府(2022) AI 戦略2022 (令和4 年4 月22 日 統合イノベーション戦略推進会議決定)

リンク
「データサイエンスにつながる学び」ガイドブック_2022年度