お知らせ

HOME > NEWS > 「データサイエンスにつながる学び」ガイドブックII―富山県内の学校における取組(2023)から―

「データサイエンスにつながる学び」ガイドブックII―富山県内の学校における取組(2023)から―

 関係者各位

                        富山大学大学院教職実践開発研究科
                                教授 長谷川 春生

 富山(富山大学・富山県・富山市)ICT・DS 教育支援事業では、2021 年度に「ICT『こんなときどうする?』」、2022 年度に「『データサイエンスにつながる学び』ガイドブック」を作成し、県内の学校にお届けしました。そして、本年度2023 年度は「『データサイエンスにつながる学び』ガイドブックII」を作成しました。データサイエンスにつながる学びのためにはGIGA スクール構想で配備された1 人1 台端末の活用は必須であり、ICT 活用に関わる冊子をまず作成し、その後は、データサイエンスにつながる学び自体を中心に取り上げています。2022 年度は主に小学校の授業を中心に、そして、本年度2023 年度は、中学校や特別支援学校に重点を置いてまとめました。
 私たちは、データサイエンスにつながる学びを主に情報活用能力と捉えています。現行の学習指導要領では、情報活用能力は学習の基盤となる資質・能力とされています。先生方は、子供たちの情報活用能力を育成しつつ、日頃の授業を進められています。しかしながら、そのことはあまり意識されていないのではないでしょうか。このことを十分に意識することができれば、今まで以上に子どもたちの情報活用能力を育成することができ、そのことがデータサイエンス教育の充実にもつながっていくと考えます。
 本年度も、県内の学校で行われている「問題解決的な学習」や「探究的な学び」等の様子を、私たちが情報活用能力を育成する4場面として考えている「課題の設定」「情報の収集」「比較・整理・分析」「まとめ・表現」の様子として紹介しました。さらに、DS 教育カレンダーでは、中学校国語科、中学校社会科地理的分野における、生徒の情報活用能力を育成するための学習活動を表にして整理しています。このカレンダーも、日頃の授業における情報活用能力の育成を考える上で参考にしていただけましたら幸いです。
 本事業では、子供たちの情報活用能力の育成等に関わり、先生方の研修に使用していただくための動画コンテンツも作成しています。県内の先生方の授業を基にした校種ごとのICT 活用の具体的な方法を紹介する動画、大学や高等専門学校教員によるICT 活用、データサイエンス教育等に関する動画があります。県内の先生方の授業を基にした動画は5 分程度にまとめられていて短時間でポイントがつかめます。大学や高等専門学校教員による動画も、詳細を解説したものだけでなく短くまとめたものも用意しています。この冊子の最後に概要を紹介しています。こちらもぜひご活用ください。

リンク
「データサイエンスにつながる学び」ガイドブックII_2023年度